この先、ホームヘルパーを続けてキャリアアップできるのかな?
ホームヘルパーとして働いていくうちに、このように思ったことがありませんか?
僕も同じような思いを抱いた時期があったなあ…
大きな会社組織であれば、現場を経験して責任者や管理者を経て本部に勤務、なんてこともできると思います。
しかし筆者のように中小企業に勤務しているとそうはいきません。
とはいえ、現場が好きだからできるだけ現場で直接的な介護に関わりたい。
そんなあなたに、今回はホームヘルパーのキャリアアップ(現場編)を紹介します。
- ホームヘルパー歴0年~3年の人
- 現場で直接的な介護を続けていきたい人
この先どうするか悩んでいる方、不安に思っている方はぜひ最後までご覧ください。
- 介護業界20年、現役の居宅介護事業所管理者 兼 相談支援専門員が執筆。
- 持っている資格:ホームヘルパー2級、介護福祉士、ケアマネジャー、相談支援専門員
- 介護業界で面接を担当した人数は150名以上
- 介護業界で転職を3回経験
では早速、本文へGO!
現場を極める王道ルート
現場が大好き!直接介助したり関わるのが好き!
というあなたにオススメなのが、現場を極めるルートです。
まずは王道ルートを紹介します。
最終的に認定介護福祉士の取得をゴールとし、まずは介護福祉士試験の合格を目指します。
その第一歩として、介護福祉士実務者研修を受講する必要があります。
※福祉系の高等学校を卒業された方はSTEP2へ
- 実務経験3年以上→従業期間3年(1,095日)以上、かつ従事日時540日以上
※アルバイト、パートなど時短勤務でも1日としてカウントされます
- 実務者研修の修了
※介護職員基礎研修修了+喀痰吸引等研修(第一号または第二号研修、及び実地研修)修了でも可
実務者研修を修了すると、サービス提供責任者という現場のリーダーの職務に就くことができます。
実務者研修は介護職員初任者研修の上位資格の位置づけで450時間の講習を受講します。
但し、初任者研修修了者は130時間の受講科目が免除されます。
受講料金は最安値で約15,000円です。
通いやすい場所で、なるべく安い講座を探して受講しましょう。
介護福祉士の資格は国家資格であり、試験に合格することで取得できます。
※福祉系の高校を卒業した方は実技試験が免除されます
試験の合格率は70%前後で、実務者研修で知識を身につけてチャレンジすれば難易度は高くありません。
とはいえ、1年に1回しか受けられないので万全の準備はしておきたいところです。
独学でも勉強することはできますが、自信のない方は講座の受講をオススメします。
講座の受講を踏まえて、介護福祉士の試験日までのモデルスケジュールを紹介しますので参考にしてください。
※赤字は必須項目
- ①7月頃までに
-
介護福祉士の受験対策講座(6カ月)の申込・受講開始
実務者研修の申込・受講開始(未取得者)
- ②8月~9月
-
介護福祉士試験の受験申し込み
- ③12月頃までに
-
実務者研修修了
介護福祉士の直前対策講座や模擬試験の講座の申込・受講
- ④1月
-
介護福祉士国家試験を受験・合格
介護福祉士は、介護の専門的な知識と技術を身につけている証明になります。
また、質の高い介護サービスを提供するだけでなく、現場のリーダーとしてスタッフをまとめたり指導する役割として活躍することができます。
現場のエキスパートとして続けていくのであれば、ぜひ試験にチャレンジしてください。
認定介護福祉士は、介護福祉士の上位資格として2015年から認証を開始した民間資格です。
しかし2021年6月の時点で、認定介護福祉士はまだ58名しかいません。
→認定介護福祉士登録者名簿(出典:認定介護福祉士認証・認定機構
なぜなら、時間と費用の負担が大きいことが原因のひとつになっています。
- 研修修了までに約1年かかる
- 研修費用が約60万円かかる
補助金が出る自治体も増えているので、ぜひお住まいの地域の自治体に確認してみてください。
認定介護福祉士は現場のキャリアパスの中で最上位の資格となっていて、幅広い役割を担います。
認定介護福祉士を取得する要件は以下の通りです。
- 介護福祉士として5年以上の実務経験
- 認定介護福祉士養成研修を合計600時間受講
主な仕事内容も現場だけはありません。
- 介護人材の育成
- 他職種との連携
- 地域における介護力向上のアドバイス
上記のような仕事も、認定介護福祉士に期待されています。
認定介護福祉士を持っていると、一目置かれる存在になれるのは間違いありませんね。
ぜひ自身のキャリアビジョンの最終目標として据えてみてはいかがでしょうか?
上記で紹介した王道ルート以外にもいくつかのキャリアアップ資格があります。
対象者に特化した資格
基本的には、所属する事業所を利用している対象者に合わせた資格であったり、自身が関わりたい障害のある方に合わせて取得していくのが良いでしょう。
資格 | 対象者 | 主な仕事 |
---|---|---|
同行援護従業者養成研修 | 視覚障害の方 | 外出時の支援 |
行動援護従業者養成研修 | 強度行動障害の方 | 日常生活や外出時の支援 |
喀痰吸引等研修 | 医療ケアを必要とする重度障害の方 | 痰の吸引、経管栄養 |
上記の対象者がいる事業所に勤務する方は、ぜひ資格を取得してキャリアアップを図りましょう。
とりわけ、喀痰吸引研修は今後さらに必要とされる可能性が高いです。
なぜなら医療の進歩によってひと昔前よりも重度の障害の方が多くなっていて、それに伴い医療ケアが必要な方も増えてきているからです。
医療ケアは看護師さんがやるんじゃないの?
以前はそれが一般的だったけど、最近では介護職で対応できるようにする流れになっているんだ。
研修を行う事業所も増えていて、今後さらにニーズが高まると思うよ。
【現場を極める道】まとめ
今回は、ホームヘルパーのキャリアアップ(現場編)を紹介しました。
内容を簡単にまとめます。
実務経験年数 | 資格・研修 |
---|---|
0年~3年 | 実務者研修 |
3年以上 | 介護福祉士 |
5年以上(介護福祉士取得後) | 認定介護福祉士 |
資格 | 対象者 | 主な仕事 |
---|---|---|
同行援護従業者養成研修 | 視覚障害の方 | 外出時の支援 |
行動援護従業者養成研修 | 強度行動障害の方 | 日常生活や外出時の支援 |
喀痰吸引等研修 | 医療ケアを必要とする重度障害の方 | 痰の吸引、経管栄養 |
医療ケアのニーズが高まっている背景から、喀痰吸引等研修がオススメ!
本記事をご覧いただきありがとうございました。
「現場を続けてもキャリアアップできる!」
と、思っていただけたら幸いです。
では、また!
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