「介護職の転職活動完全ガイド」も今回で第3部となりました。
- 第1部→介護職の転職活動完全ガイド①準備編
- 第2部→介護職の転職活動完全ガイド②応募編
- 第3部→介護職の転職活動完全ガイド④内定後~退職編
今回は面接編ということで、サクサク受かる面接術をお伝えしたいと思います。
やっぱり面接って緊張するよねえ…
面接で緊張しない人はいません。
しっかり準備して万全の態勢を整えて挑みましょう。
面接が苦手!という人は先にこちらを読んでください→【介護職の転職】「面接が苦手」「不採用が怖い」をサクッと解決!
面接は一般的に2回行われます。(例外はあります)
1回目は、直属の上司&人事担当との面接。
2回目は、社長or役員&人事担当との面接です。
ここでは、1回目の面接に焦点を当てて解説していきます。
応募と同じように、面接でも大切なのが再現性と継続性のアピールです。
この記事を読んでいただき、「サクサク受かる面接術」をマスターしていきましょう。
ぜひ最後まで読んでくださいね。
- 介護業界20年、現役の居宅介護事業所管理者 兼 相談支援専門員が執筆。
- 持っている資格:ホームヘルパー2級、介護福祉士、ケアマネジャー、相談支援専門員
- 介護業界で面接を担当した人数は150名以上
- 介護業界で転職を3回経験
面接の流れ
ほとんどの場合、面接は次のような流れで進みます。
- 自己紹介
- 職務経歴&自己PR
- 志望理由
- 転職理由
- 逆質問
介護職の転職活動完全ガイド②応募編で説明した通り、
- 自己PRでは再現性(うちの会社でも前の会社のように活躍してもらえるか?)
- 志望理由では継続性(うちの会社で長く働けるか?)
を問われます。
それじゃあ、それぞれ押さえておくポイントを解説していくよ。
①自己紹介
自己紹介のポイントは、簡潔に1分程度で終わらせることです。
「本日は貴重なお時間を頂きありがとうございます。私は現在、社会福祉法人◇◇で〇〇の仕事をしています。主な業務内容は△△で、〇〇を得意としています。本日はよろしくお願いします。」
このように、簡潔に必要なことだけ話せばOKです。
上記の例文をそのまま使ってもOKだよ。
②職務経歴&自己PR
- 今までどんな仕事を経験してきたのか?
- どんな強みを身につけたか?
- 最も成果を上げた仕事は?→成果を上げられたのはなぜ?
- 最も困難だったことは?→どう乗り越えたか?
このような質問に答える中で、再現性をアピールしていきましょう。
ここでの回答のポイントは、自分ではなく相手目線で答えることに気をつけてください。
面接官は、あなたの武勇伝を聞きたいわけじゃないんだ。
実績を積まれたことは素晴らしいのですが、伝えたいのは実績ではなく具体的な行動です。
論理的に話す方法のひとつとして、「STAR」というフレームワークを活用すると良いでしょう。
このあたりは前記事で詳しく説明していますので、参考にしてください。→職務経歴と自己PRで再現性をアピールしよう!
③志望理由
- なぜ介護業界を選んだのか?
- なぜその中でもうちの会社を選んだのか?
このような質問への回答の中で伝えるべきは、継続性です。
しっかりと伝えるための鉄板の3段構成を前記事で紹介しているので、それに沿って考えておきましょう。
例文もありますので、ぜひ参考にしてください。→志望理由で継続性をアピールしよう!
④転職理由
- なぜ転職しようと思ったのか?
- なぜ今の会社を辞めようと思ったのか?
ここでの回答は注意が必要だよ。
注意点は2つあります。
- ポジティブな姿勢
- 志望理由との一貫性
それぞれ解説しましょう。
1.ポジティブな姿勢
例えば次のような回答はどのような印象を受けるでしょうか?
今の会社はかなりブラックな会社で、残業も多くて続けていくのはきついと感じました…
このような答えに対して、筆者であればこう思います。
この人、うちの会社でも文句を言いながら辞めていきそうだな。
つまり、継続性の評価がマイナスになります。
このように、前の会社が良いor悪いの基準で話すとどうしても印象が悪くなってしまいます。
あくまでも「御社の方が私の転職の軸に合っている」姿勢を崩さないように気をつけましょう。
伝え方のコツは、相手が喜ぶような建前に変換することです。→転職の軸の伝え方
2.志望理由との一貫性
しかしあまりにもポジティブを意識しすぎて適当なことを言うと、志望理由との辻褄が合わなくなることがあります。
前項でも説明したように、転職の軸をうまく伝える形で転職理由を説明できるようにしておきましょう。
ここまでいろいろなことを考えていると、頭の中の整理が追いつかない人もいると思います。
そんな時は転職エージェントをうまく活用しましょう。
自分の志望理由と転職理由はちぐはぐになっていませんか?
このように相談をしてみてください。
自分だけでチェックするより、完成度は高くなるはずです。
➄逆質問
最後に、何か質問はありますか?
はっきり言って怖いですよね(笑)
採用側としては、
分からないことがあれば気軽に聞いてね!
くらいの気持ちなんですけどね。
何だか試されているような気すらしますよね。
そこでまずは逆質問でのダメなパターンをお伝えします。
- ググればわかることを聞く→「Google先生に聞いてください」
- さっき面接官が話していたことを聞く→「え?ちゃんと聞いてた?」
- 即答できる内容じゃない→「できるアピールし過ぎて困らせる」
- 待遇を確認する→「それは内定後に交渉しましょうね」
上記のことに注意して質問していきましょう。
「特にありません」でも構わないけど、せっかくだからコミュニケーションを取ってさらに印象を良くしたいよね。
そこで、次のポイントを押さえて積極的に質問してみよう。
- 質問というよりは立てた仮説を確認していく
- 差し支えなければ教えて欲しいというスタンス
例文を交えて説明していくよ。
HPで医療的ケアに力を入れていると拝見したのですが、とてもいいと思いました。ただ、課題として看護師の人員や喀痰吸引ができる介護職を確保しなければいけないと思いますが、例えば私も今後そのようなスキルを身につけていけば活躍できるでしょうか?
「人員配置の課題という仮説」を立て、間接的に「人材は足りているのか?を確認」できますよね。
さらに、自身もスキルを身につけて貢献するアピールにもなっています。
こんな質問されたらかなりぶっ刺さるね(笑)
もうひとつ例文を出してみよう。
御社の大きな差別化ポイントは生活リハの考え方だと思いましたが、合っていますか?他にもポイントがあるのでしょうか?
「差別化ポイントという仮説」を立て、その確認をするような内容ですね。
これはかなり情報を収集しないと気づかないポイントです。
うちの会社に入りたい気持ちがビンビン伝わってくるよね。
しかしこういった質問をする中で、もしかしたら社外秘の内容が含まれているかもしれません。
必ず「差し支えなければ教えて欲しい」というスタンスで話すようにしましょう。
以上がおおまかな面接の流れになります。
大体の場合はこのような流れで進行しますが、一部例外もあるので解説しておきますね。
面接における例外の質問集
例外の質問には、少々答えに詰まりそうなものもあります。
参考にしていただき、しっかりと対策していきましょう。
- うちの会社以外で選考を受けている企業はありますか?
- 希望年収はいくらですか?
- いつから勤務開始できますか?
- 転職回数が多いのはなぜですか?経歴にブランクがあるのはなぜですか?
ちょっと答えにくい質問ばかりで嫌ですよね。
しかしこういった質問はめずらしくないので、しっかり答えられるようにしておかなければいけません。
①うちの会社以外で選考を受けている企業はありますか?
基本的には正直に答えて大丈夫です。
ただし、企業名は伏せておきましょう。
なぜなら、公開求人で募集しているところもあれば非公開求人で募集しているところもあるため社外秘の情報の可能性があるからです。
また、介護業界と全く関係ない業界で選考を受けている場合も隠しておきましょう。
これは、「介護業界じゃなくても、どこでもいいのかな?」と思われるのを防ぐためです。
そして2社以上で選考を受けている場合の必ず添える一言は、
御社が第一志望です♡
この一言は絶対に添えて伝えるようにしましょう。
②希望年収はいくらですか?
この質問への回答は2パターンあります。
転職の軸が年収の場合
転職の軸が年収であれば、はっきりと希望を伝えましょう。
せっかく聞かれたのですから、逆に伝えるチャンスです。
転職の軸に沿った転職=転職の成功だからね。
転職の軸が年収以外の場合
転職の軸が年収以外の場合は、次のように答えましょう。
現状の年収は〇〇万円で、できれば維持したいと思っています。ただ、年収より△△を重視して転職活動をしているので、ご提示いただいた金額を前向きに検討します。
この回答をそのまま使っていただければOKです。
③いつから勤務開始できますか?
この質問は結構聞かれることが多いので、実は例外ではないかもしれません。
しかし、時に初めての転職の時はスケジュール感が分からない人は多いと思います。
正直、今の職場に退職届も提出していないのに急に言われてもわかりませんよね。
困った時は、そういった内容をそれっぽく伝えましょう。
内定をいただいてから1~2か月を想定しています。しかし、最終的には現職を退職した後、改めて相談させてください。
これもそのまま使っていただいて問題ありません。
④転職回数が多いのはなぜですか?経歴にブランクがあるのはなぜですか?
この質問も、聞かれることは覚悟しておきましょう。
なぜなら採用側としては、どんな理由かによって継続性に関わるからです。
回答のポイントは、前記事でもお伝えした通り「事実→反省→今後の対策」をしっかりと伝えましょう。
回答のしかた→致命的なネガティブ要因の対処法
おそらくこれまでのことをしっかり対策しておけば、ほとんど完璧に面接をクリアできると思います。
ぜひ参考にして、面接をサクサク通過しましょう。
頑張って暗記しよう!
面接の練習方法
これまでの内容を暗記することも大切ですが、実際の面接を想定して練習しておくことも大切です。
練習で100%できていても、本番では60%~70%くらいしかできないと思っておこう。
本番での数値を上げるためには、ひたすら練習あるのみです。
練習の方法は2パターンあります。
- 転職エージェントとの模擬面接
- ひとり模擬面接
転職エージェントを利用している人は、エージェントに模擬面接をお願いしましょう。
他人に対して答える環境に慣れるのが一番の方法です。
転職エージェントを利用していない人は、ひとりでやるしかありません。
- 本番と同じ声量で
- 鏡の前で表情を見ながら
- お決まりの順番に沿って
①本番と同じ声量で
本番では面接官と2メートルくらい離れていることもあります。
これは、手元の評価メモを見られないためです。
面接での2メートルは想像以上に遠く感じます。
そして、いざ本番となった時になかなか声が出なくて聞こえづらい人を何人も見てきました。
必ず2メートルを意識して、充分に聞こえる声量を意識して練習しましょう。
②鏡の前で表情を見ながら
声も大切ですが、表情も大切になってくるのが面接です。
「できる感」は、声&表情の合計点で演出されるものです。
終始笑顔じゃなくてもいいので最悪目が死んでないかだけチェックしてください。
ずっと笑顔って、なんだか詐欺師っぽいよね(笑)
硬い表情ではなく自然な表情でできるようにしよう。
③お決まりの順番に沿って
最初に説明した「面接の流れ」の順番で行いましょう。
基本的には「想定質問」全てを網羅していきます。
練習のゴールは、暗記してると思わせないくらい暗記することです。
まるでその場で思いついたかのように話せるようになればGOOD!
面接編まとめ
今回は、面接について解説してきました。
最後に、大事なポイントをまとめます。
簡潔に1分程度で終わらせましょう。
例「本日は貴重なお時間を頂きありがとうございます。私は現在、社会福祉法人◇◇で〇〇の仕事をしています。主な業務内容は△△で、〇〇を得意としています。本日はよろしくお願いします。」
- 「御社の方が私の転職の軸に合っている」というポジティブな姿勢→転職の軸の伝え方
- 転職の軸をうまく伝えて志望理由との一貫性を持たせる→ちぐはぐになっていないか転職エージェントと確認
- 質問というよりは立てた仮説を確認していく
- 差し支えなければ教えて欲しいというスタンス
例文はこちら→逆質問の例文
- ググればわかることを聞く→「Google先生に聞いてください」
- さっき面接官が話していたことを聞く→「え?ちゃんと聞いてた?」
- 即答できる内容じゃない→「できるアピールし過ぎて困らせる」
- 待遇を確認する→「それは内定後に交渉しましょうね」
上記のように面接は進むことが多いのですが、例外もあります。
- うちの会社以外で選考を受けている企業はありますか?
-
- 正直に答えてOK。でも企業名は伏せる。
- 介護業界以外で選考を受けている場合は隠す。
- 「御社が第一志望です!」を忘れずに。
- 希望年収はいくらですか?
-
- 転職の軸が年収の場合→はっきりと伝える
- 転職の軸が年収以外の場合→回答例
- いつから勤務開始できますか?
-
スケジュールが未定の時はそれっぽく伝える→回答例
- 転職回数が多いのはなぜですか?経歴にブランクがあるのはなぜですか?
-
回答のポイントは「事実→反省→今後の対策」
回答のしかた→致命的なネガティブ要因の対処法
ここまで準備を整えたら、あとは練習あるのみです。
- 転職エージェントとの模擬面接
-
転職エージェントを利用している人は、エージェントに模擬面接をお願いしましょう。
他人に対して答える環境に慣れるのが一番の方法です。
- ひとり模擬面接
-
転職エージェントを利用していない場合はひとりでやるしかありません。
- 本番と同じ声量で
- 鏡の前で表情を見ながら
- お決まりの順番に沿って
ひたすら練習し、棒読みにならないようにしましょう。
暗記していると思わせないくらい暗記することがゴールです。
介護職の転職活動完全ガイド③面接編は以上です。
最後までご覧いただきありがとうございました。
本記事があなたの転職活動の一助になれば幸いです。
では、また!
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